多様化する葬儀

故人が望む葬儀

近年、自分の最期に関して、それぞれが「自分の望む形で送り出してほしい」
と考える方も増えています。
こうした考え方は、従来の宗教形式にとらわれない、様々な新しい形の葬儀を生み出しています。
そういった知識を持っておくことで、自分の望むスタイルでの
葬儀を実現させることができるかもしれませんね。

葬儀の形は、本当に様々なものになっています。
そのひとつが「自然葬」と呼ばれるものです。
宗教や宗派にとらわれず、自然の中に散骨する、というスタイルの葬儀になります。
故人に「自然に還りたい」という思いがある場合や、
「幼いころたくさん遊んだ野原に還りたい」という思い、特別な思い入れのある場所で眠りたい、
といった気持ちがある場合にも希望されることが多い葬儀の形です。

遺骨を粉末化して、海や山の自然の中に散骨する、あるいは衛星ロケットに載せて、
打ち上げるといったケースもあります。
海外では割と一般的に行われる葬儀の形なのですが、

日本ではまだまだ一般的とは言えないかもしれません。

例え故人の望みであっても……

故人の望みである、とはいえ、墓地埋葬法に触れてしまう場合もあります。
周辺住民への配慮も必要となりますし、山などへの散骨を希望する場合には、
所有者の許可も必要となるでしょう。

海へ散骨する場合には、山のように土地の所有者があるわけではありませんが、
どこでも散骨して良い、というわけではないので、注意が必要です。
散骨を専門としている業者もあるので、そうしたところで相談してみると、
故人の遺志を尊重しやすいでしょう。

また、自然葬を扱ってくれる葬儀社にお願いすることもポイントとなりそうです。

葬儀の新しい形

その他の新しい葬儀の形としてあげられるのが「生前葬」です。
最近になって話題になることも増えてきましたし、また実際に行う方も増えてきています。
ですが、生前葬という考え方そのものは、江戸時代からあったようです。
自分が生きているうちに、葬儀を行っておきたいというのは、
自分の目で最後のセレモニーを見たい、という気持ちや、お世話になった方々を招いて、
本当に最後になる前に、自分からきちんとお礼を言いたい、といった気持ちがあるようです。

生前葬をどのように行うのかは、それぞれの個性によります。
きちんとした葬儀を最初から最後まで行う場合もあれば、
カラオケ大会や立食パーティーなどの比較的軽い感じで行われることもあります。
生前葬を行いたい場合には、やはり対応してくれる葬儀社を探す必要がありますし、
招く方への配慮も必要となるのです。

突然「葬儀の案内」といった招待状が届いたら、どんな人でもびっくりしますからね。
生前葬を行うこと、その目的などをしっかりと相手に伝え、
意味のある生前葬にすることが必要となります。
「音楽葬」も、新しい葬儀のひとつと言えるでしょう。
仏式で行われる葬儀の場合は読経、神式の場合には奏上があるものですが、
そういったものの代わりに、故人が好きだった音楽を流す、というものです。

思い出の曲をプロの演奏家にお願いする場合もありますし、CDなどを使うこともあります。
自分の好きだった音楽で送られたい、という気持ちは、
多くの方が賛同できるものなのではないでしょうか。