お彼岸の正しい知識

皆さんは彼岸という言葉の意味をご存知でしょうか

お墓参りに行く日、本家に集まりお仏壇にお線香をあげる日、子供の頃、親に連れられて親の実家へ行き、お彼岸にお墓参りをしたこと、丁寧にお墓の掃除を行ったことなど、記憶にある方も多いでしょう。

お彼岸は春、夏、季節の変わり目となる春分の日、また秋分の日を含み、前後各7日間に行う儀式です。
春彼岸、秋彼岸がありますが、いずれも、故人やご先祖様を忍び、いつも家族を守ってくれていることを感謝し、心を込めてお参りします。

なぜ季節の変わり目にあたるお彼岸に、このような行事を行うのかというと、ここには仏教が色濃く関係しています。

お彼岸は亡き人、ご先祖を供養する大切な日

サンスクリット語でパーラムと呼ばれるお彼岸は、仏教用語でいけば、至彼岸を表す言葉で、彼羅密(はらみつ)に通じるものです。
至彼岸、これはお亡くなりになった方が悟りの世界に到達する意味を持っていて、あの世を指す言葉です。

昼と夜の長さがほぼ同じになる春・夏、お彼岸の頃、太陽は真東から登ってきて、真西に沈んでいきますが、この昼と夜の長さが同じになるあたりが、現世とあの世が近くなるといわれているのです。
ということは故人が現世の一番近くにいる、ということになり、一番近い状態で供養ができる、供養が届くため、お墓参り、法要等を行い供養を行うのです。

お彼岸で行うこと、準備すべきこと

お彼岸の際には、家族そろって、また親族そろってお墓参りに行きます。
お墓を丁寧に掃除するため、雑巾、ごみ袋などの清掃用具、さらに供養するためのお線香、お供物を持っていきます。

お供物は一般的におはぎ、牡丹餅がいいとされていますが、故人が生前好きだったものをお供えする方も多いです。
なぜ、牡丹餅やおはぎをお供えするのかというと諸説あり、おはぎ、牡丹餅に利用する小豆に邪気を払う力があるとされている事や、萩の花、牡丹の花が咲く季節だからという説もあります。

お彼岸の法要

お彼岸はお墓参りをするのが通例ですが、菩提寺がある場合、お彼岸の法要を行うこともあります。
お寺が檀家さんを集めて合同で法要を行うこともありますし、ご自宅にお坊様を招いて故人や祖先を弔う法要を行うこともあります。
この際、読経のお布施が必要です。

お布施は気持ちで払うものですが、一般的に合同法要の場合は1万円くらい、個別に自宅で行う場合、3万円くらいが相場です。
ご自宅にお坊様を招く際には、お車代(交通費)をお渡しします。
実費という場合もありますが、多くは5千円、1万円くらいです。

暑さ寒さも彼岸まで

昔の人はよくしたもので、現代のように太陽の位置や季節によって様々なものが変化することを科学的に証明されていたわけでもないのに、春と秋、昼と夜がちょうど同じくらいになる期間がある事を理解していました。

お彼岸はあの世とこの世が最も近づく日といわれています。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉は単に気候について述べていることではなく、大切な人が亡くなっても、暑い時期から寒い季節に変わっていくように、寒い時期からやがて暖かい機能になるように、人の悲しみも少しずつ変わっていくものだということを表していると感じます。